①セシウム134と137
②どこに移動?
③雨対策
④植物によるセシウムの積極的吸い取り |
現在の福島原子炉の状態からすると、あまり多くの新しい放射性物質は、新たに流れ出ていないと判断してよいと思います。
そうなれば、現在は、セシウム134とセシウム137が主体として残った放射性物質であるということになります。
これらの放射性物質はどこにいて、どう移動するのでしょうか?
これらの物質は、原子力発電所の水蒸気爆発によって、大気に大量に放出されたようです。それが、大気を漂っているうちに、雪に捕えられ、地上に降り落ちました。そのために、現在の放射性物質の地域分布は、事故後に降った雪の量や、その雪解け水の流れによって決まった分布であると思います。
今後は、地表や植物の表面が乾燥して、風に吹かれてそれらの放射性物質が、細かな土埃や葉っぱについて、風に乗って移動します。また、雨によって、地表を流れて、川に下り、さらには海に入って薄められると思います。あるいは、雨水が、地下水に流れやすい地域では、地下水に流れ込みます。
また、川の水がいったん池や沼に入り込む地域では、この池や沼の土壌中に、高い放射性物質が蓄積します。
つまり、雨と風と水の流れの方向が、今後の放射能の分布を決めます。
これで梅雨に入ります。そこで重要なのは、雨水を滞留させないことです。できるだけ早く、下流に流してください。家の周りで、水が溜まりやすいところがあれば、その水を早く下水や川に流してください。
ひまわりなどの植物は、カリウムや同様な性質のセシウムをより多く取り込むようです。今年の夏は、放射性物質が溜まりやすい道端やあぜ道に、ひまわりを植えましょう。ただし、それを収穫したら、乾燥させて、ドラム缶に封じこめるか、地中3m以下に埋めましょう。
|